木製のテーブルに静かに置かれたつけ麺の膳。久しぶりに訪れた店で、思わず息をのむ。
黒い器に艶やかに光る中太麺、艶めきながらたっぷりと折り重なっており、見るからにコシがある。
隣の青い器には、魚介豚骨のつけ汁が湯気を上げ、食欲を刺激する香りを放っている。レンゲを浸すと、表面に浮かんだネギと油の輪がほどよく広がり、心なしか懐かしさを感じさせる。
ひとたび麺を汁に沈めれば、その重厚なスープが一瞬で麺の表面を包み込む。すすり上げた瞬間、口の中に広がるのは変わらぬ魚介の旨味と豚骨のまろやかさ。
個人的評価点数
塩気と出汁のバランスが秀逸で、食べ進めるごとに深みを増してゆく。数ヶ月ぶりにもかかわらず、まるで昨日も食べたかのような安心感があるのは、この店の味がしっかりと舌に刻まれている証拠だ。







そして、唐揚げ。衣の質感は絶妙で、箸を入れただけでカリッと小気味よい音を立てる。中からは熱々の肉汁があふれ出し、口の中にじゅわっと広がるジューシーさは満点。
ただ、味付けには少々難がある。少し塩っぱい。この濃さが好きな者もいようが、繊細な魚介豚骨スープとの相性を考えると、やや主張が強すぎる。
しかし、この強気な味もまた、この店の“らしさ”であるように思えてくるのだから不思議だ。
注文から料理が運ばれるまでに10分以上の待ち時間があった。決して長すぎるわけではないが、昼時の混雑を考えると、時間に余裕がない日は躊躇してしまうかもしれない。
そして、最大のネックは席周りの窮屈さである。コートやバッグを置く場所がなく、椅子の隣に荷物を置けば、ただでさえ狭い席がさらに圧迫される。



冬場にはこれが決定的な足かせとなり、「また来たい」と思わせる気持ちにブレーキをかける。
それでも、そんな環境下で懸命に働いていたのが、新人と思しき外国人のホールスタッフであった。
不慣れな手つきながらも、丁寧に水を運び、料理を下げ、注文を繰り返す姿はまっすぐで健気だった。
きっと大変なのだろう。表情からは笑顔がこぼれつつも、どこか「いつ辞めようか」と考えているような遠い目をしていた。たぶん長くは続かない、けれど今日の頑張りは確かに伝わった。



味の満足度と、店内環境の不便さ――この店は常にその両天秤の上にある。しかし、それでも食べたくなるのは、やはりこの変わらぬ美味しさがあるからだ。
人に薦めるには少し癖がある。しかし、自分にとっては、ふとした時に思い出し、また足を運びたくなる、そんな不思議な吸引力を持った店である。
お店の詳細
- 店:つけ麺 古武士
- メ:https://ikiro40.com/cms/wp-content/uploads/2023/07/kobushi_0706t_02.jpg
- 住:東京都 新宿区 新宿 6-4-1 小山ビル 1F 住所をコピー
- 駅:新宿三丁目駅から徒歩8分、新宿御苑前駅から徒歩8分
- 電:03-3366-8380
- 営:11:00~22:00
- 定:無休
- 公:https://raumenkobusi.com/
- 食:https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13048777/dtlrvwlst/
- T:https://twitter.com/men_kobushi
- 詳:https://ikiro40.com/shop-3300
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