目の前に供された四川ラーメン。湯気とともに立ち上る赤いスープの輝きは、一見すれば「辛さ」と「旨さ」を兼ね備えた一杯のように思える。
丼の中には白く細いもやしが盛られ、中央には肉味噌が控えめに鎮座している。スープの表面に浮かぶ辣油が、食欲をかき立てる。
しかし、一口すすると、その期待はたちまち霧散する。奥深さがない。 それがこのラーメンの最大の欠点である。
四川ラーメンと聞けば、花椒の痺れ、辣油の辛み、鶏ガラや豚骨のコクが幾重にも折り重なり、一口ごとに旨味が広がるのが理想である。しかし、このスープにはそれがない。
個人的評価点数
辛みはあるが、それはただの「辛い」だけであり、舌の上で遊ぶような複雑な風味のレイヤーは皆無。あっさりしているわけでもなく、かといって重厚でもなく、ただ「赤い汁」としてそこに存在している のだ。
麺はそこそこ悪くない。標準的な中華麺で、スープとの絡みも悪くはない。しかし、スープそのものにインパクトがないため、食べ進めるほどに単調さを感じる。




途中で卓上の調味料に手を伸ばし、味変を試みたくなるが、店側が提供するべき「完成された一杯」ではないという時点で、本来の役割を果たせていないと断じざるを得ない。
セットの小チャーハン。見た目は黄金色に輝き、パラリとした質感も申し分ない。だが、これもまた美味しくはない。
塩気はあるものの、コクがなく、炒めの香ばしさが決定的に足りない。まるで「チャーハンの形をした米」というべき存在であり、メインのラーメンを引き立てる役割を担うこともできていない。
サイドメニューが主役を支えるべき立場であるならば、この小チャーハンはただ「そこにあるだけ」なのだ。
そして、店の環境が最悪 である。まず、店内での喫煙が許されているため、どこかしらでタバコの煙が漂ってくる。
ラーメンの湯気と混ざり合うことで、スープの香りが掻き消され、むせ返るような不快感が広がる。
さらに、客層も特徴的で、土方仕事帰りの男たちが汗と油のにおいを撒き散らしている。 食事の香りよりも、彼らの体臭が先に鼻へ届くというのは、なかなかの苦行である。


量が多いことだけは救いである。たっぷりのラーメンと小チャーハンが付いているため、とにかく満腹になりたい者には適している。
しかし、「腹を満たすこと」と「美味しさ」は別の話だ。この四川ラーメンには、心を満たす味がない。
総じて、この店は「とにかく量を食べたい」「細かい味は気にしない」「環境の悪さにも耐えられる」者には適しているだろう。
しかし、四川ラーメンという名を冠する以上、求められるべきはただの辛さではない。
痺れ、コク、深みのある味わいを期待する者にとっては、ただの「赤いスープのラーメン」に過ぎない。
タバコと汗の香りに包まれながら、このラーメンを食べ続けることができるか。それを自問したうえで、この店に足を踏み入れるべきである。
最近、打ち合わせでこの辺に行くことが多かったため、何度か入店したが、もう行くことは無いだろう。なぜなら、美味くないうえに、タバコの煙が充満しているからだ。
お店の詳細
- 定:無休
中華料理,ラーメンの関連記事はこちら
- 口に含めば、期待通りのモチモチとした弾力が歯を押し返し、噛むたびに小麦の甘みがじんわりと広がる。四川食府の麻辣刀削麺880円
- 口に入れると、醤油の甘辛さが染みた肉が舌の上で溶け、ほんのりとした八角の香りが鼻を抜ける。吉祥亭の豚の角煮ラーメン980円
- 奥深いコクがその辛さを支え、単なる「辛い」だけで終わらせない構成力が感じられる。西安刀削麺 曙橋店の辛いマーラー刀削麺1,000円
【厳選3店】カロリーが気になる40代男性向け ラーメンランキング
会社、飲食店を複数経営してる45歳の私が実際に食べに行って、本当に美味しくて、居心地の良いお店を調査し、評価をまとめてきました。
【厳選3店】ダイエットが続かない40代男性向け 新宿御苑前駅、新宿三丁目駅、東新宿駅の本当に美味しいラーメン リアルガチ 比較まとめランキング