目の前に置かれた唐揚げ定食。そのビジュアルは申し分ない。大皿の上には、こんがりと揚がった唐揚げがゴロリと並び、付け合わせのサラダが彩りを添えている。
湯気を立てる白米と、透き通ったスープ、そして小鉢の漬物が脇を固め、まるで王道の定食のような安定感を醸し出している。
しかし、ひと口目でその印象は揺らぐ。衣を噛みしめた瞬間、口の中に広がるのは、正体不明のスパイス感。
胡椒なのか、カレーなのか、それとも両方なのか。とにかく、どこかぼんやりとした風味が舌にまとわりつく。
個人的評価点数
カレー風味と言えば聞こえはいいが、スパイスの奥深さがあるわけではなく、ただ「何かを足しました」という安直さが滲む。
まるで、「普通の唐揚げでは物足りないだろう?」という安易なアレンジの結果のようだ。




衣の食感も微妙である。表面はサクッと揚がっているものの、噛み進めると妙に粉っぽさを感じる。
唐揚げの醍醐味である「外はカリッと、中はジューシー」という理想形にはほど遠く、肉のジューシーさがどこか失われている。
鶏肉そのものに下味がしっかりと染み込んでいるわけでもなく、衣のスパイスに頼りきっているため、噛みしめるたびに「これは本当に美味しいのか?」という疑問が頭をよぎる。
では、ご飯はどうか。幸いなことに、ご飯のおかわりは自由だ。これは、食べる量を気にせずに済むという点ではありがたい。
しかし、この唐揚げをおかずにどれだけご飯を食べ進められるかと考えると、やや不安が残る。




白米の優しさで口直しをしながら唐揚げに戻る、そんな食べ方が求められるのかもしれない。
スープは、具材が控えめなあっさりとした味わい。豆腐、人参、キャベツが浮かび、最低限の役割は果たしている。
ただ、これといった特徴もなく、食事の中で印象に残ることはない。漬物もまた、そこに「ある」という事実以上のものを感じさせない。
総じて、この唐揚げ定食は「食べられないほどではないが、もう一度食べたいとは思わない」類のものである。

ご飯のおかわり自由という点は評価できるが、それを活かせるほどの魅力が唐揚げには備わっていない。
スパイスの風味は中途半端で、衣と肉のバランスも今ひとつ。定食としての形は整っているが、食後に「美味しかった」と素直に思えるかと言えば、それは難しい。
最終的に、この定食をどう評価するかは、「唐揚げに期待するものが何か」 によるだろう。
シンプルな旨味を求める者には不向きであり、「変わった味の唐揚げを試したい」というチャレンジ精神のある者にとっては、ある意味で面白い一皿かもしれない。


しかし、食事は満足感を得るためのもの。そう考えると、これはどこか物足りなさの残る一食である。
お店の詳細
- 定:無休
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