朝の空気がまだ澄んでいる時間帯、目の前に差し出された「得朝牛皿定食＋豚汁変更」。
白米、牛皿、焼き海苔、漬物、そして具だくさんの豚汁が並び、朝食としては申し分ない充実度である。
特に、たった180円の追加で豚汁に変更できる というコストパフォーマンスの良さは特筆に値する。朝の活力を求める者にとって、この選択は賢明なものであるはずだった。
しかし、目を引くのは、その豚汁の色 である。澄んだ出汁の琥珀色を想像していたのに、目の前にあるのは妙に黄色みが強い 汁。
個人的評価点数
この色合いには、一抹の不安がよぎる。「何か間違いが起きたのではないか？」と、つい確認したくなるほどである。
これは味噌の配合によるものなのか、それとも別の理由があるのか。ともあれ、見た目の時点で違和感を覚えさせる豚汁というのは、なかなかのクセ者である。
しかし、ひと口すすれば、意外にも具材の充実度には驚かされる。大ぶりの豆腐、しっかりとした豚肉、人参、大根、ネギがふんだんに入り、食べ応えは十分だ。
具材の甘みが染み出しており、豚の脂がほどよく浮いたスープは、朝の体にじんわりと染み込んでいく。
豚汁としての完成度は決して低くはないのだ。ただ、どうしてもこの色のせいで、「何か普通の豚汁とは違うのでは？」 という疑念が最後まで拭えない。
食べるたびに「これは本当に豚汁なのか？」という哲学的な問いが頭をよぎるのが、唯一の難点である。
主役の定食は、白米がたっぷり盛られ、牛皿は甘辛いタレがしっかり絡んでおり、安定の味わい。
シャキシャキとしたキャベツが脇を固め、そこへ焼き海苔がそっと添えられている。漬物は適度な塩気で口の中をリセットし、バランスの良い構成である。
ただし、キャベツにはドレッシングがなく、単体で食べるには少し寂しい。卓上のドレッシングを活用すれば問題は解決するが、何も知らずに食べれば、口の中がただただ乾いていくのは否めない。
総じて、この定食は「豚汁を選ぶかどうか」で評価が分かれる一品である。180円で具だくさんの豚汁を得るか、それとも黄色いスープの謎に思いを馳せるか。
味は申し分ないが、ビジュアル面の不安感が最後までつきまとう。それでも、コストを考えれば十分に満足できる一膳であり、朝の胃袋をしっかりと満たしてくれることに変わりはない。
お店の詳細
- 定：無休
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