平日の11:20、新宿御苑前駅から10分ほどの福怡軒へ。開店してからわずかだったからか、広々とした店内にお客さんは2組。
中央の4人テーブルに座りランチALL900円の唐揚げ定食を頼む。注文してから3分で料理が運ばれてきた。唐揚げなのに早すぎないかと不安。
テーブルに運ばれた瞬間、その豪快な佇まいに圧倒される。「これがランチ900円のボリュームなのか?」と、思わず目を疑うほどの唐揚げの山。
大ぶりな塊が6つ、黄金色の衣を纏い、堂々と皿の上に鎮座している。外はカリッと揚がり、中には熱々の肉汁が閉じ込められているのが見て取れる。
個人的評価点数
しかし、ここで一つ気づく―― 味がついていない のだ。キャベツの隣には少量のマヨネーズがあるだけ。
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食べる前に思わず卓上を見渡す。醤油、塩、そうしたものが置かれているのではないかと。
しかし、あるのはただの空間。調味料は、どこにもない。 つまり、この唐揚げは 完全な素揚げのまま食べるしかない のだ。
一口かじる。衣の香ばしさと鶏肉そのものの旨味は確かに感じられる。肉はジューシーで柔らかく、噛むたびにじわりと肉汁が広がる。
しかし、塩気がないことで、何かが物足りない感覚がある。「この唐揚げをどう食べるのが正解なのか?」――一瞬、思考が止まる。
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キャベツが添えられているが、こちらもドレッシングはかかっていない。そのまま食べる以外の選択肢がない。
まるで試練のようなこの状況を前に、静かに覚悟を決める。唐揚げの肉汁をキャベツに絡め、なんとか味のバランスを取る。
純粋な素材の味を楽しむ、そう考えれば納得できるのかもしれない。
とはいえ、この定食の 最大の魅力は「食べ放題」の副菜 にある。味の染みた半熟の煮玉子、もちもちの水餃子、シャキシャキのもやしナムル。
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唐揚げの無味に耐えかねた舌が、次々に副菜を求める。特に水餃子は皮が厚めで、中からじゅわっと肉汁が溢れ出す。
ラー油のかかったそれを頬張ることで、味覚に刺激が戻る。そして煮玉子の濃厚な味が、ここでようやく 味に奥行きをもたらしてくれる。
一方で、この店の独特な雰囲気は、食事体験にさらなるスパイスを加える。店が空いていても相席になる。 目の前の見知らぬ客と、無言で唐揚げに向き合う。
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さらに、中国人バイトの料理の扱いは実にワイルドだ。雑な手つきで運ばれるスープは、高確率でこぼれる。しかし、それもまたこの店の風情といえるのかもしれない。
900円でこのボリュームは確かに破格である。 唐揚げの味のなさに驚き、調味料のなさに絶望し、副菜で救われ、最後には妙な達成感が残る。
この店のランチは、まさに 中華的なカオスの縮図 である。完璧ではないが、なぜか忘れられない。そんなクセの強い定食に、今日も誰かが挑むのだろう。
お店の詳細
- 定:無休
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