平日の13:00、新宿6丁目にある焼き鳥屋 鳥けんのランチへ。店名は変わったが以前から焼き鳥屋でリニューアルオープンをしたっぽい。
評判は良いみたいだが席数が少ないため12:00だと満席で入れない。13:00の段階で2人ほどいて、カウンターに座った。
個人的評価点数
今回注文したのは白親子丼。親子丼ではあまり見ない、鶏ガラスープと柚子胡椒が組み合わさっているようだ。
注文してから10分55秒で料理がきた。けっこう時間が掛かる。
この白親子丼、洗練と素朴さが見事に同居する一皿である。その佇まいは、一見して控えめながらも、器の中に隠された物語が静かに語りかけてくる。
まず目に入るのは、白く輝く玉子の層。ふんわりと仕上がった半熟の玉子は、鶏肉とご飯を優しく包み込むように覆い、まるで春の朝に広がる霞のような柔らかさを湛えている。
その下に隠れる鶏肉は、焼き鳥屋ならではのこだわりを感じさせるほど、しっとりとしながらも弾力を残しており、ひと口ごとに上品な旨味が舌に染み渡る。
味付けはあくまでも控えめで、派手さはない。しかし、それこそがこの白親子丼の真髄である。
濃すぎる味付けに頼ることなく、鶏の持つ自然な旨味と甘みを引き立てる。箸を進めるたびに感じるのは、素材そのものの力強さと、職人の腕が生む絶妙なバランス感である。
この丼を支えるのは、添えられた鶏ガラスープだ。澄み切った琥珀色のスープは、見た目からして癒しそのものであり、一口すすればその温かさが心にまで染み込む。
柚子胡椒がほのかに香り、さっぱりとした酸味と辛味がスープ全体に軽やかさを加えている。この絶妙なアクセントが、白親子丼との相性をより一層引き立てる。
さらに、小鉢に盛られたきんぴらごぼうの素朴な味わいが、全体の調和を一段と高めている。
そのさっぱりとした食感と香りが、親子丼の濃厚さをさりげなく中和し、最後まで飽きることなく楽しむことができる。
この白親子丼は、単なる食事を超えた体験である。日常の喧騒の中で、この一膳がもたらす安らぎは、忙しい心をそっと解きほぐしてくれる。
新宿の喧騒を背に、この焼き鳥屋を訪れ、この白親子丼に触れることは、まさに贅沢な時間そのものである。ぜひその魅力を味わい、自らの五感で感じてほしい。
お店の詳細
- 店：鳥けん
- メ：https://ikiro40.com/cms/wp-content/uploads/2024/11/toriken_IMG_0865.jpg
- 住：東京都新宿区新宿6-7-4 住所をコピー
- 駅：新宿三丁目駅から徒歩10分
- 定：土日祝
- 食：https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13298964/dtlrvwlst/
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